【就労支援のあり方を変える】フリーランスや起業を視野に入れた発達障害者支援について
就労とは、仕事に就くこと、仕事をすること、業務に従事していることです。言い方はいろいろありますが、要するに何かしらの仕事(業務)をしていればそれは就労していることになります。
発達障害者の就労といえばどんなことが思いつく?
就労支援、障害者雇用、福祉サービスなど。あんま思いつかないな笑。
とりあえず、発達障害は脳の特性が定型発達とは異なる点で、一般向けの就業ができないことがあります。
一般求人(一般就労)においては発達障害者にとって思った以上にハードルが高いことも多いです。
そのため、障がい者への理解や配慮を前提とした就労支援、就労移行支援があります。
現在日本でも多くの就労サービスが提供されています。
雑貨を作ったり機織りしたり軽作業したり清掃したりパソコンを使って比較的負担の少ない業務をこなしたり、その他にも就労支援サービスでは事業所単位で様々なユニークなサービス業務内容を提供しています。
近年の就業の実態といえばサービス業が中心ですが、一般就労でもなかなか見られないようなとてもユニークな取り組みをしている事業所も数多くあります。
就労支援の目的としては障害者の自立(自律)や社会参加がありますが、障害を抱えてても、楽しく仕事をしながら無理のないペースで社会の一員として世の中に価値を提供できるような仕組みができているのはとてもいいことだと思います。
ここで発達障害者の特性について世の中ではどのように理解されているのかについてですが、昨今大人の発達障害やADHD、アスペルガー症候群、ASD(自閉症スペクトラム)、知的障害など、いくつかの障害名やその諸特性の認知は徐々に世の中に知られてきていることは実感できます。
とはいっても定型発達の方の感覚ではイマイチ発達障害のユニークな特性を頭で理解できても感覚的には難しい部分もあるかと思います。
定型発達と発達障害。その両者の間にあるどうしても埋まらない溝のようなものをいかに橋渡ししていくのかは正直難しいですしこれまでもこれからも課題として取り組んでいくには十分です。
僕は発達障害当事者として、これからこのような課題が一つ一つ徐々に解決していくことを願っています。
そのような流れの中で、発達障害といえばこれまで何かとネガティブな面が強調されてきたんですけど、一方で、実はその特性が社会や文明の進歩にかなり貢献しているという事実もあります。
最近ではテスラ・モーターの人が発達障害を公表したし、故・スティーブ・ジョブズも発達障害、その他にも多くの有名人が発達障害を公表しています。
世界的に発達障害はむしろ普通だよ〜という流れになってます。日本においても発達障害をカミングアウトするアーティストの方がちらほらいます。
語弊覚悟で言うと、事実、発達障害はうまく使えば(使い方を間違えなければ)文明社会にとって大きな利益をもたらします。
話を戻して、アーティストや芸能人などの有名人だって厳密な定義に当てはめて”就労”をしていると言えます。
だから発達障害の就労といっても実は多岐にわたることがよくわかると思います。
だけど現状、発達障害の就労支援というとなんだか陰湿な暗いイメージが付き纏います。
これも語弊がありますが、雑用に近い業務もあります。もちろん仕事は仕事。与えられた業務は雑用であれ立派な仕事なので、その目の前の仕事をきちんとこなせるのはとても偉いことです。
ただし、ここで僕が言っているのは、そういうことじゃなくて、大多数の発達障害者の可能性を潰したり実力を過小評価したりせざるを得ない現状は少なからずあるのではないかなと考えています。
発達障害であることが実を結ぶ人はほんの一握り。特性を活かして社会貢献できている発達障害者は6割くらいが僕の体感です。
残り4割は底辺で燻(くすぶ)ってる感じがします。
ここで僕から一つ提案です!
就労(移行)支援において、現状ユニークでおもしろい内容のものは多いですが、一般的には「将来、企業に属してサラリーマンとして働くための支援」が今の就労支援のあり方だと思います。
でも中にはものすごい実力や可能性を持った発達障害の人も何人か見てきたこともあり、彼らは特性に合わせてマイペースに仕事を進めたら才能が開花して成功を収めることができるのではないかなと感じています。
これができないのは社会の責任だと認めざるを得ません。この可能性を実現できれば社会にかなりの貢献をもたらします。
むしろ発達障害者だからこそ有名人になれるのかもしれない、今の時代。
発達障害当事者にはあらゆる可能性があります。
最近はフリーランス流行ってますよね。
現在フリーランス(個人事業主)として働いている人は150万人以上に上ります。
そしてネットを利用したIT・デジタルの時代が来ているので、これからのフリーランス人口も右肩上がりに増加していくことが予想されます。
福祉の領域を担っているのは主に公的機関ですが、特に日本の場合、行政など公的機関の仕事の遅さはよく指摘されるところです。
就労支援は福祉サービスです。そのような公的サービスを利用するにあたり、現状のままでは発達障害者のポテンシャルを潰しかねません。
フリーランスや起業家、実業家、そのようなリッチな職業は発達障害者でも十分に任せられるものなのかもしれません。
事実、昨今では発達障害という言葉は結構ポジティブな意味合いで使われるようにもなっています。それは根底にそのような人たちに対する特性の理解や配慮が試行錯誤でなされてきたからに他ならないので、もちろん発達障害当事者は定型発達の方にも感謝を示すべきだと思います。
その上で、昨今の世界的な発達障害者の活躍を見る限り、発達障害者の就労支援をアップデートすると言う案はあながち大袈裟なことでもないように思えます。
かたや、就労支援というとまだまだそのネガティブなイメージを払拭できるに至っていません。
発達障害者の特性に合わせてフリーランスとして自分の得意分野を活かしたり、起業して社会の受け皿として利益を還元していくことは発達障害当事者にとって不可能ではないと思います。
今日もラジオを撮ってみました。
— けいくん (@BigBamboo_KEi) 2021年12月13日
新卒で
大企業か?
ベンチャーか?
って迷いもありますが、
組織よりフリーランス、個人事業主、起業って選択肢も。
結局、合うか合わないはその人次第なのかな
#8 ADHDは起業に向いている?!は本当か https://t.co/tP8NZxjjhV https://t.co/f8UexC8NZ9
起業家の約半分がADHDだという話もあります。
— けいくん (@BigBamboo_KEi) 2021年12月11日
ただし、成功するには「強いメンタル」が必要!とのこと。
二次障害で悩んでいたり、メンタルが打たれ強くないのに、勢いで起業したりフリーランスになったら、苦労しそうだなぁと思っている。
ただ、組織に向いてるわけでもないので悩みどころです💦 https://t.co/tfLIaWRw4V pic.twitter.com/3KY6tXKRh5
これまで発達障害者は社会的な無理解から肩身の狭い思いをしてきて、自分というものをなかなか確立できないということもありました。
思いっきり体を動かすことができない、発声がうまくいかない、人とのコミュニケーションがうまくいかない、その他、さまざまなシーンでストレスが溜まる一方で発散することもままならず二次障害になるケースも多いです。
発達障害者も自己実現できれば、その能力を存分に活かすことができると僕は考えています。
就労移行支援では、そのような発達障害者の独立に向けた支援のあり方というものも検討して世界的に受け入れられるようなものになっていってほしいです。
福祉とビジネスをうまく調和させるための一環になるかな。官民学一体となれるかなというところです。
そのように就労支援のあり方がもっと多様になりますように🥺🙏🌌✨