読み書き計算が難しい!SLD(限局性学習障害)について徹底解説します!
いきなりですが、問題です!
次の計算をせよ。
【@&4↓↓¿(_/-(·+®[¢"'''{÷⁈∆√π›⁇⁇√×⁈π√⁇¤√π±】
.....何?!この意味不明な計算式は?!
こんなの計算できませんよね(笑)
まず読めませんよね(笑)
はい、こんなのを解くのは不可能です(笑)
ではお次はどうでしょう?
【たはやのたさらてすそゆはまてはりははてひそにやのぬはひてきてひねなくこのなそははそひこる】
やっぱり無理(笑)
一つ一つのひらがなは発音できるけど、文章として見ると何言ってるのかさっぱり。
そりゃ読めるわけ無いですよね。
それなら最後!これはどうだ?
【5+6−9×7÷1】【ブログ見てくれてありがとう】
あら不思議。どっちも理解できる。。。(笑)
そりゃそうですね。
これは義務教育時代に教科として習った人なら誰でもわかるよ!
と思いますよね?
ここで今回のテーマ、SLD(限局性学習障害)について解説していきます。
SLDは読み書き計算が困難な状態にある発達障害のタイプです。
最初、意味不明な記号やひらがなの羅列を見せましたが、あれはもしかしたらSLDの人たちには数字や文字があんな風に見えているのかもしれないということをお伝えしたかったのです。
つまり、みんなが読んで書いて計算して理解できているものをSLDの人々は理解することが難しいのです。
読み書き計算が困難であることで周りとの能力の差を感じ、場合によってはメンタルに不調をきたすことにもなりかねません。
そこで今回、SLDについて特徴や日常生活での対策などを現在の知見をもとに解説していきます。
【目次】
●SLD(限局性学習障害)とは?
限局性学習障害は、全般的な知的能力の発達に遅れはないのに、ある分野に限って著しく学習が困難な障害です。そのために学業や職業、日常生活などに大きな支障をきたします。
限局性学習障害は、
○知的能力障害群
○視力、聴力の障害
○その他精神/神経疾患
などではうまく説明できない場合に診断されます。
アメリカ精神医学会刊行のDSMでは、限局性学習障害は3つのタイプに分けられます。
読字の障害
○単語の理解が困難
○文章を読むのが遅い
○文章を読んで理解することの困難
○文字をつづることも困難
○単語と発音の組み合わせの理解が困難
○正しい発音の困難
書字表出※の障害
※書字表出:言葉の理解、考えを表現すること。
○文字のつづりを間違える
○文法や句読点を理解できない
○手書き文字が下手
○単純な文法を間違える
○文末に「。」をつけることを忘れる
読字の障害と併存することも多々あります。
算数の障害
○数字を読んだり覚えたりすることが困難
○四則演算が困難
○計算は遅く不正確
読字や書字の障害を伴う場合もあります。
●SLDになる原因
全体的なSLDの原因として以下のものが挙げられます。
◯遺伝
○胎児のときなどに脳損傷を負う
○神経疾患がある
また、
○母親の妊娠中におけるアルコール摂取や薬物使用なども影響として考えられています。
読みの障害について
○脳性まひやてんかん
○発達早期における長期間の低栄養状態
書字表出の障害について
○読字障害と言語症の合併
○遺伝
算数の障害について
○教育の量や質
○その他遺伝、発達、認知、情動、社会経済的要因など
●症状改善や支援のあり方
読字の障害
語音とつづりの関係に重点を置く特別支援が必要とされます。
書字表出の障害
綴字や文を書くことの直接的な練習と同時に、文法の復讐を含む特別支援が必要とされます。
算数の障害
基本的な計算の能力を改善するための特別支援が必要とされます。
ここで大切なことは、しっかり行き届いた支援がなされれば、予後は良くなることも多々あるんです!
これは朗報ですね!
ちょっと余談ですが、現在の日本の教育システムは非効率すぎると思うので、そこらへんもこれから教育というものの貴重さが再認識されてきたなら、もう少しこのSLDの症状についても緩和、改善できたりするのかもしれません。